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ニュージーランド編

ニュージーランドに住んで4年、もうすぐ現地で結婚式を挙げることになっています。相手は、7歳のときに家族と一緒に移住し、こちらで育ったオランダ人。去年の9月に婚約してから、日本とはこんなことも、あんなことも違う結婚式事情に戸惑い、そして楽しみながら、手配を進めています。
これから私たちのために、英語のスペシャル招待状を作ってくださるスタジオ・アイ・アートさんへ感謝を込めて、ニュージーランドの結婚式事情と、あと3カ月を切ってドタバタと手配中の現状をご紹介します。



ニュージーランドの町並み。スターバックスコーヒーもこんな建物の中に。


ニュージーランドってどんな国?

結婚式についてお話しする前に、ちょっと前置き。ニュージーランドという国をご存じですか?
シラナイヨ、という方は、地球儀か世界地図をごらんください。日本とは季節も、太陽が回る方角さえも反対の南半球。オーストラリア大陸の右ななめ下に、日本の地形と似た縦長の島国が見えるはずです。 ニュージーランドで有名なものといえば、

  • 羊(人口の10倍近くいます!)
  • 飛べない鳥キーウィ
  • ビタミンCたっぷりのキーウィフルーツ
  • ラグビー国代表チーム、オールブラックス

といったところでしょうか。

国土面積は日本の約4分の3と小ぶりながら、四方を美しい海に囲まれたこの国は、山、川、湖はもちろんのこと、氷河や活火山に至るまで、豊かな自然に恵まれています。愛称は「大自然の箱庭」。人口は約410万人と、横浜市より少し多いくらい。そりゃもう、羊だけでなく人間も、のんびりと暮らしているわけです。



パーティー会場は、こんな豪邸が立ち並ぶ高級住宅街の中にある

花や緑は丁寧に手入れされ美しく町並みを彩る

式を挙げないと結婚できない?

結婚式を挙げる場所を探していて、最初に見つけた日本との違いは、「どんなに簡単なものであっても、法的に式が必要」ということでした。戸籍制度がないため、日本のように婚姻届けを出すだけでなく、式を挙げることによって婚姻関係を証明しなければなりません。

式まで3カ月以内になったら、最寄りの登記所で書類をもらい、執行人が作った書類と一緒に、「私たちは、いつどこで結婚式を挙げます」と予告を出します。

式のスタイルは、大きく分けて3種類。執行人によって変わってきます。クリスチャンなら教会の神父や牧師、無宗教なら「セレブラント」と呼ばれる無宗教の結婚式執行人、なるべく簡単に済ませたいなら10分で終わるという登記所の担当者。いずれにせよ、法的に資格を持った人だけが、式を執行できるのです。

また、新郎と新婦は、式の最後に婚姻証明書にサインしてくれる「証人」を一人ずつ選びます。新郎サイドの証人は「ベストマン」、新婦サイドは「ブライズメイド」と呼ばれる役割。家族や兄弟姉妹に頼んでもOKです。式の後、執行人がこの証明書を登記所に提出して初めて、結婚が正式に成立します。

私たちはまず、式を挙げる場所とスタイルを選ぶことから手配を開始。北島のオークランド在住なのですが、彼の両親と、小さな子供が二人いる彼の姉夫婦に参列してもらうため、彼らの住むクライストチャーチを選択しました。

移民が多いニュージーランドでは、私たちのように国籍や宗教が違う者どうしの結婚も増えつつあります。教会式を選ぶなら、宗派によって事前に数回にわたって礼拝に出なければなりません。また、登記所でのあっけない式は二人とも考えていませんでした。そこで私たちは、オリジナルの誓いの言葉を作り、好きな場所で挙げられる、セレブラントによる式を選びました。誓いの言葉の一部は、彼が日本語で、私がオランダ語で交わすことにしています。二人とも、相手の母国語をまったく話せないのですが(笑)。


「結婚式場」がない?

セレブラントによる無宗教挙式で一番人気があるのは、ワイナリー併設レストランや花が咲き乱れる庭園でのガーデン挙式。婚約したとき「式は気候の良い時期に挙げたいね」と話し合い、11月(初夏、日本の5月の気候)に決めていたので、クライストチャーチ周辺のワイナリーやガーデンについて、リサーチしました。

驚いたのは、情報の少なさです! 結婚情報誌も2種類しかなく、内容は異常に華やかなお金持ちカップルの結婚式レポートが中心。肝心のデータは整理されていないため、はっきりいって使えません。

そこで、現地に住む彼のお母さんやお姉さんに教えてもらって候補を絞り、去年のクリスマス休暇3泊4日の間に、無宗教のチャペルやレストラン併設ワイナリー、ガーデンなど、彼の両親と一緒に8カ所くらい見て回りました。

その中で皆が気に入ったのは、ステンドグラスが美しい小さな白亜のチャペルと、敷地内を川が流れる広大なガーデンの中のレストラン。レストランを貸し切れるのは一日一組、夕方4時からのみと聞き、さっそく予約を入れました。結婚式に人気の場所とあって、約一年後だというのに前後の週末は埋まっていて仰天。レストランのイベント・コーディネーターは、「レストラン前でのガーデン挙式はどう?」と資料を見せてくれました。でも私は、物心付いたときから、父が「いつか教会で結婚式を挙げるなら、バージンロードを腕を組んで歩こうね」と言うのを聞いて育ったため、その夢をかなえてあげたくて、参列者の皆様には、チャペルから車で10分の距離を移動してもらうことに決めました。

さて、予約したとき忘れていたのは、どんなに結婚式に人気のある会場でも、あくまで「結婚式場」ではないということ。仮予約をした日にイベント・コーディネーターからもらったのは、レストランのメニューと、ウェディング専門カメラマンの広告だけ。その後、送られてきた契約書にサインして、小切手で予約金を払い込んだところ、「ご予約ありがとうございます。2カ月前になったら、希望メニューとゲストの数を教えてください」というメールが来て、本当にその後しばらく、まったく音沙汰がありませんでした。ただ、こちらからメールして、「フローリスト(花屋)、ヘア&メイクアップ・アーティストでお勧めできる人を知らないか」と聞いたら、丁寧に連絡先を教えてくれました。彼女の意見を信じて一つずつ予約を入れ、担当者たちともメールや電話でやり取りしています。日本の式場なら、セットメニューや招待状の手配、ヘアメイクなど、いくつかのオプションが用意されていると思いますが、こちらは正に「手作り」なんですね。


パーティー会場外観

パーティー会場

式と披露宴の間にフォト・ツアー?

また、この国では、式と披露宴の間に、新郎新婦とベストマン、ブライズメイドだけが、「フォト・ツアー」と呼ばれる写真撮影の旅に出てしまうことがほとんどです。ビーチや思い出の場所に行き、セレブの気分でプロの写真家に撮ってもらうのだとか。でも、私たちはポーズを取ったわざとらしい写真は好きでないし、彼のお母さんも「ゲストを何時間も放っておいて写真を撮るのは失礼」という意見だったため、フォト・ツアーは省略。披露宴のディナーが始まる前の30分間を使い、ゲストの皆と一緒に、レストラン前のガーデンで写真を撮ることにしています。クライストチャーチでも有名なバラ園とスイレンの池がある観光名所なので、お天気が良ければ咲き乱れる花を背景にした記念写真が撮れるはず。どうか晴れますように!


ご祝儀制度も二次会もない?

結婚式に呼ばれたゲストは、ご祝儀を包む必要がありません。その代わり、普通は、カップルがリストアップした
「ウィッシング(欲しいもの)リスト」から、個別にリクエストされた生活用品などを式の当日にプレゼントします。すべてのプレゼントを披露宴の最後に開けて、ゲストに披露するカップルもいます。また、全国チェーンの雑貨店では、カップルがリストを登録すると、ウェブサイト上にアップされ、ゲストがオンラインで好きなプレゼントを早い者勝ちで買えるという、「ギフト・レジスタリー」という制度を設けているところもあります。

また、二次会というものもありません。日本では、仲の良い友人の結婚式なら披露宴と二次会の両方に出るから、お祝いに現金が4万円ほど必要、と彼に話したらとてもびっくりしていました。「二次会だけ呼ばれる人は、友情も二流ってこと?」と聞かれて、返答に困ってみたり。実際、そうなんですけどね。

ちなみに、結婚前の2~3週間くらい前になると、ブライズメイド企画による新婦サイドの「ヘンズ・ナイト」、ベストマン企画による新郎サイドの「スタッグ・ドゥ」と呼ばれるパーティーが開かれます。仲の良い友人を集め、とことん飲んで独身最後のドンチャン騒ぎをするようです。私たちは、互いに親友が各地に散らばっているので、残念ながら無理そう。まぁ、資金節約ということでヨシとします。


ご祝儀制度はない
代わりにウィッシュリスト方式になっている

ウェディングドレス専門のデザイナーショップで、
15~30万円のドレスをオーダーメイドするのが主流

花嫁は着たきりスズメ?

結婚式に参列するゲストの服装は、たいていとってもカジュアルです。先日、初めてニュージーランド人カップルの結婚式に出席しましたが、なんとネクタイ&スーツは私の婚約者だけ。ジーンズにスニーカー、あるいはサンドレスで現れる人も多くて、目が点になりました。その一方、花嫁と花嫁の母、ブライズメイドたちはフォーマルに着飾っているのです。どうやら、「カジュアルなパーティー」と招待状に書いてしまったため、勘違いした人が多かったみたい。でも、いくらなんでも結婚式なのに、普段着はないですよね。かといって、「ちゃんと着飾って来てください」と招待状に書くのは失礼になるそう。私たちは、両親を含めて日本からはるばる来てくれる友人を迎えるとあって、ある程度フォーマルな披露宴を予定しているので、この点では少し緊張しています。

服装といえば、ウェディングドレスに関する常識も、日本とは大きく違うことに驚きました。レンタルする人はほとんどいません。買います。そして、お色直しはなく、着たきりスズメです。お金をかける人は、専門店で2~3カ月かけてのオーダーメイド。価格はNZ$2,000~4,000(約15万~30万円)。お金をかけたくない人は、ドレスショップでNZ$1,000(約7万円)くらいから買うこともできます。それから伝統的には、新郎は当日までウェディングドレスを見てはいけないという迷信があるんですって。でも、私の相手は、ドレスの好みがと~ってもうるさかったため、一緒に選んでもらいました。彼の両親が、迷信を気にしないタイプでラッキー。二人でオークランドのウェディング・ドレス店を6軒ほどめぐりましたが、やはり安い物は安っぽく見えるというのが結論。私の両親に援助を求め、提示された予算ギリギリで、二人がようやく気に入るデザインを見つけ、オーダーしました。6月に注文し、7月にキャラコ・フィッティング、9月に仮縫いフィッティング、11月に最終フィッティングと3段階を経るので、多少は太ったりやせたりしても大丈夫かな(笑)。実際、ふくよかな女性が多いこの国では、式の前に猛烈なダイエットをする新婦が多いんですって!


披露宴で丸焼き肉が回る?

披露宴のスタイルは、9割がビュッフェ形式、つまり食べ放題です。これまた日本人にとっては衝撃的な事実でした。見て回った会場候補の中には、ため息が出るような豪邸なのに、メニューは食べ放題のみ、というのであきらめたところもあります。パーティーフードに質より量を求めるのが、ニュージーランド人の気質。普段のホームパーティーでも、バーベキューが一番人気なのです。結婚式では、「華やかバーベキュー」ということで、ブタやビーフ、チキンを丸焼きにするケータリング会社が引っ張りだこなのだとか。日本ではフランス料理のフルコースが主流なのに、なんという違いでしょうか。そして、飲んで食べ続けながら踊り、宴は夜中を過ぎても続くのが普通とのこと。

私たちは、着席メニューにして、日本からのゲストや彼の小さな甥と姪が疲れないよう、9時ごろには切り上げることにしています。ご祝儀がない分、引き出物も出せないのですが、ゲストに突然「もう終わりです」というのもどうかということで、皆で相談の上、彼のお姉さんに協力してもらって、時間になったら私たちが出口に立ち、ゲスト一人ひとりにお姉さん(プロのチョコレートメーカー)の手作りチョコレートを渡しながら、ご挨拶をしてお帰りいただくという、日本のお開き方法を採り入れました。金箔を乗せたトリュフを作ってくれるそうで、これも楽しみ!

そして、メニューは先月の週末、クライストチャーチへ飛んでバタバタと決めてきました。これも、黙っていたら何も始まりません。コーディネーターに連絡し、「日本からのゲストも来るから着席のディナーにしたい」と相談したところ、レストランに予約を取って試食を手配してくれました。メニューの前菜、メインから2品ずつを選び、食べた後にヘッドシェフとも話し合って、オードブル3品から始まる納得のメニューを作成。食にはうるさい私たちも大満足の味でした! もちろん、着たきりスズメの花嫁もご馳走を食べますよ。ただ、酔っ払って醜態を見せることだけはないよう、グラスに伸ばす手は引っ込めなくちゃ、と今から固い決意をしております。


花嫁の母が準主役?

その忙しい週末、新たに発見した「国による常識の違い」がありました。一つは、花嫁の母が準主役だということ。13年前に結婚した彼のお姉さんの招待状を見せてもらい、スタジオ・アイアートさんに送るための英語文面を作ったのですが、私の母の名前から始まるんです。直訳すると、

「新婦の母&父は、  新郎の母&父と共に、  大いなる慶びをもって、  空欄~ここにゲストの名前を手書き~を  新婦&新郎(名前)の結婚式にご招待いたします」

さすが、「レディー・ファースト」が徹底している白人の国。さらに、花嫁の母は、当日に着るドレスの色を最初に決める権利を持っています。私の母は、大好きなピンク色を選択。彼のお母さんとお姉さんにこのことを話したら、「それじゃ、ピンクじゃない服を選ぶわね」と笑顔で答えてくれました。ご祝儀制度がないために、かなりの出費を強いられる(彼の両親も一部を出してくれることになっていますが、伝統的には新婦サイドが費用を持つ)上、遠い日本からはるばる来てくれる両親には、精一杯の感謝を伝えたいと思っています。

また、彼のお母さんの希望で、無宗教チャペルでの式ではあるけれど、カトリックの伝統にのっとって、前日は婚約者とは会わず、お互いの両親と過ごす予定です。当日、彼はベストマンや親友たちと独身最後のランチを食べてから、彼らと一緒に誰よりも先に教会へ行きます。私は、日本から来てくれる小学校からの親友と一緒にヘア&メイクをしてもらい、彼女と、私の父と3人で「ウェディング・カー」に乗って、最後に教会へ着くようにします。私の母は、それより一足先に、彼の両親と一緒に向かうのです。エスコートは、いつもユーモアたっぷりの彼のお父さんです。それを聞いて今母は、駅前留学中。必死で「準主役」の役割を務めようとしてくれているようです。感謝!


ダンスレッスン間に合うの?

それから、ダンスのレッスンも始めなければ! 普通の披露宴では、食事が終了する9時ごろから夜中までがダンス・タイムで、「ファースト・ダンス」として新郎新婦が踊り始めます。私たちは、上記のとおり9時ごろのお開きを考えているため、コーディネーターとも相談の上、前菜とメインの間に短いダンスタイムを企画中。彼はいまいち乗り気でないんですが(笑)、「社交ダンスのクラスに通おうよ」と説得中です。間に合うんでしょうか。  そんなこんなで、ドタバタと奮闘しつつの結婚式手配をお伝えしました。ゲストの皆と一緒に楽しめる式を目指して、あと3カ月がんばりたいと思います。

(本稿は2006年9月27日に当サイトに掲載されました)


オリジナルの英語版ペーパーアイテムに感激

ニュージーランドでは、イギリスの伝統にのっとって、花嫁が式のテーマカラーと花の種類を決め、それに沿って招待状をはじめとするペーパーアイテムを作ります。招待状は式の2~3カ月前に送りますが、相手にあらかじめ打診することはありません。招待状をもらって初めて、式がいつか知るゲストもいるのだとか! ちなみに、出欠の返信カードは入れず、電話かEメールで返事を聞くスタイルもあり。返信カードを入れる場合も、切手を貼っておく必要はありません。また、着席パーティー自体が少ないためか、席次表はまったく存在せず。着席でも、席礼は手書きということも多いようです。

私が選んだテーマカラーは赤、花はバラです。挙式は「ローズ・チャペル」で、バラ型のステンドグラスが有名。披露宴会場にも、大きなバラ園があるからです。シンプルな赤いバラのデザインをお願いしたところ、「文面も英語だし、せっかくならオリジナルを作りましょう」と、スタジオ・アイアートの幸さんがすてきなデザインを提案してくださいました。

招待状の宛先は、日本が1割、オランダが4割、半分はニュージーランドとばらばらだったため、式場案内の文面は英語で統一しました。ただ、出欠の返信カードには、せっかく日本の会社にお願いするのだから何か日本語も入れたいと欲張り、英語と日本語の両方を入れていただきました。

このようなややこしい依頼を快く引き受け、Eメールを使ってプロフェッショナルかつ迅速な対応をしてくださったスタジオ・アイアートの皆様、本当にどうもありがとうございました!


スタジオアイアート担当者より

Tさん、このたびはご用命いただきありがとうございました! Tさんのケースでは、赤いバラがご希望ということでしたので、赤いバラのデータを用意して提案しました。お気に召していただけたので、このモチーフを最大限生かすデザインの招待状を作成いたしました【右写真】。筆記体の英文が、大胆に置かれた赤いバラとマッチして、どこかヨーロッパの古城で開かれる晩餐会の招待状のような雰囲気に仕上がりました。
なお、このデザインで招待状をお作りすることが可能です(料金は一部320円で弊社のほかの招待状と同じです。デザイン料等はかかりません)。お申し込みの節は「ニュージーランドTさんスタイル」とご指定下さい。
また、弊社ラインナップにはない、まったくオリジナルのデザインの招待状や席次表をお作りすることができます。その場合は、別途デザイン料が発生しますが、満足度の高い仕上がりになるかと存じます。ぜひご相談下さい。